助手 さて、このグラフィック・レポートも第四回!…しかし、イグジーザスとはまたけったいなタイトルをチョイスしましたね(笑)
所長 キミは何を言っておるのかね、今がまさにイグジーザスにピッタリなタイミングなのじゃよ!
助手 え?なぜ?なんかありましたっけ??…(汗)
所長 一つ!時代は3D!イグジーザスはハーフミラー二画面合成で凄い奥行き感!※1
助手 ・・・あれは立体って言わないような…。
所長 そして、今はダライアスバーストアナザークロニクルが絶賛稼働中!だからなのじゃよ。
助手 それとこれにどんな関係があるんですか?
所長 わしがまだ若かった頃、現役時代のダライアスはそりゃもう大人気でな。
助手 ふんふん。
所長 今の若い子には信じられないかもしれないが、ダライアスの順番待ちが途切れないくらい人気があったんじゃよ。※2
助手 ワンプレイもそれなりに長いとはいえ、そういう問題とは違うカリスマ性があったんですよね。
所長 そうそう、みんな凄いビジュアルとボディソニックの重低音にメロメロだったねぇ(述懐)
助手 で、それとイグジーザスになんの関連が…あ、同じ時期に発売だったんですねぇ。
所長 ダライアスで遊びたい!だが、順番待ちがある!連コインできる状況じゃないんだな。
所長 そこで、ほとぼりが冷めるまでの時間、ただ待つんじゃつまらないから他のゲームをやったりする訳だよ。※3
助手 まさか、その『他のゲーム』が…
所長 その通り。イグジーザスはグラフィックこそチープだが、ゲーム的には良心的でな、ビギナーでもワンコインでそれなりに遊べる中々の名機だったりするんだぞ。
助手 なるほど、主役級ではないけれど、名脇役的なポジションなゲームなんですねぇ。
所長 わしのダライアスの記憶にはイグジーザスや飛翔鮫、あとはバミューダトライアングルが漏れ無くセットで付いてくるんじゃよ(笑)
助手 メインディッシュ的な名ゲームはたくさん語られてますけど、バイプレイヤー的なゲームは中々話題に登りませんからね。
所長 そういった意味でも、こういったゲームにスポットを当てなおすのも当ラボの使命だと思っておるのだよ。
※1 のちに完全2Dのテーブル筐体版も登場するが、イグジーザスは元々『ワイバーンF0』の専用筐体の後継として登場している。この筐体は二枚のスクリーンをハーフミラーで合成する事によって立体的な空間を作り出せるのがウリで、ワイバーンでは空中と地上の高度差を、イグジーザスでは横スクロールの奥行き感を強調するために利用されていた。
このハーフミラーによる画像合成技術が、後にダライアスにおける継ぎ目の無い三画面の実現に繋がっていく。
※2 筆者の記憶ではグラディウスや沙羅曼蛇などもデビュー時は順番待ちがザラなタイトルだった。また大型体感筐体も多くは順番待ち中のドキドキを経由してからの初プレイ、というのが一般的な時代だった。今では考えられないが本当の話である。
※3 筆者は当時函館駅前界隈で遊んでいたのだが、タイトー系のロケが二軒、他にもダライアスがあるロケが一軒あったので、順番待ちの状況によっては他のロケに移動したり、連続プレイしたりする事が多かった。同じ店での連コインはひんしゅくを買うが、店を移動してしまえば大丈夫、という訳(笑)